竜  神

風を呼び 風に乗り
逆巻く颶風と共に竜の舞う

万籟を従え 太虚を具現し
滄溟を目指して竜の翔る

陽光に輝くは 波頭の煌めき
金波銀波か 竜鱗のひらめきか
その身を飾るは 白雲のなびきか
天空を切り裂く 雷電の矢か

悠々と身をくねらせ
踊るように天を舞う
五行の理を身に宿すもの
天にあり 地にあり 海にあるもの
人知の及ばぬ 強大なる叡智
畏怖を込めて 神 と呼ばわれるもの

万籟……天地万物が立てる物音
太虚……人知をはるかに超えた宇宙の源
滄溟……大海原